サヴォアフェール

ブドウからシャンパーニュができるまで

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ブドウを育てる

   1. 剪定

ブドウは繊細で環境の影響を最も受けやすい作物です。常に細心の注意を払うことが求められます。収穫から約6週間後に剪定を開始し、ブドウの樹を成熟させることで、より品質の高いシャンパーニュが生まれます。この剪定作業は3月まで続きます。3月中旬から5月初旬までは、ブドウのシュート(新しく伸びた蔓)をワイヤーに留めつけ、枝振りを仕立てていきます。

   2. 発芽

4月中旬になるとブドウには新芽がつきます。若い緑のシュートは春の遅霜の被害に遭いやすく、年によっては大きな被害を受けることもあります。最初の芽が出揃った5月から6月にかけて、良い新芽だけを残す摘心が行われます。

この時期は時間と忍耐を要する観察の時期であり、もっとも有望なシュートのみが一本一本選択され、残りは取り除かれます。

このようにして選び抜かれたシュートはさらに勢い良く成長します。

   3. 開花

開花時期は6月の12日間ほどで、ブドウ作りにおいて不安定で繊細な期間です。メゾン マムのブドウ栽培に関わる人たちは、この難しい成長段階を慎重に見守ります。寒気や雨によって結実しなかったり、実の付き方が不均等になったりして、収穫に大きな影響が及ぶこともあります。

夏の間、ブドウの蔓を縛ったり摘心したりという作業を行い、果実に日光が十分あたるよう、葉を間引きます。9月には収穫の時期を迎えます。

   4. 環境

最高品質のブドウを収穫するためには、晩腐病や様々な病害虫からブドウの樹を守らなくてはなりません。メゾン マムではブドウの品質保持のための対策を講じつつ、薬剤が環境を害することのないよう細心の注意を払っています。

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ブドウ畑

メゾン マムが所有するおよそ218ヘクタールのブドウ畑は、シャンパーニュ地方の格付けで98%の高水準を獲得しています。

これらの畑は、主にシャンパーニュ地方で最も有名な8つのグランクリュ(アイ、ブジー、アンボネ、ヴェルジー、ヴェルゼネ、アヴィズ、クラマン、シャンパーニュ地方のマイイ)に位置しています。メゾン マムが用いるブドウの25%は、こうした自社所有のブドウ畑で生産されています。残りの75%は、同社が確固たる協力関係を築き上げている生産者により作られたブドウです。

自社所有のブドウ畑と外部生産者による供給を組み合わせることで、メゾン マムは一貫したスタイルを維持し、ブドウの栽培に厳重な品質管理を行っています。こうしてメゾン マムのセラーマスターは、最高品質のブドウだけを厳選しています。

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ブドウの収穫

1.ブドウの摘果

通常、ブドウの摘果は開花からおよそ100日後の8月末から10月中旬にかけて行われます。この頃、ブドウは最も熟した段階にあります。シャンパーニュのアペラシオン規定で定められた通り、すべての摘果は一枝ごと、一区画毎に手作業で行われます。この間の3週間、メゾン マムではブドウの摘み手をおよそ1,000人雇用します。

2.圧搾

ブドウは圧搾され、その搾汁のみが回収されます。

圧力が強すぎるとブドウの果皮と色素が果汁に混入してしまうので、細心の注意が払われます。メゾン マムでは1840年代から1910年頃まで、ブドウ畑の近くに圧搾小屋を設けていました。ブドウの収穫後すぐに圧搾することにより、ワイナリーへの輸送や天候などの要因でブドウの品質が悪化するリスクを避けるためです。なぜなら、ブドウ畑での丸一年に及ぶ苦労の結晶が、一瞬にして失われてしまうこともあるからです。

メゾン マム所有のブドウ畑近くには、当時使用された伝統的な圧搾機、コカール プレスが現在でも7基残っています。

3.ラッキング

圧搾後、ブドウ果汁に残る有機残留物、ブドウの種、果皮、畑の土などを取り除く必要があります。この工程をラッキングといいます。

大樽に入れたブドウ果汁を10~15℃の温度で16~18時間放置すると、固形分が底に沈殿します。こうして得られる透明な果汁「マスト」は、メゾン マムのシャンパーニュ醸造樽に移されます。

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醸造

1.複数回の発酵

圧搾後、マストを樽の中に18~20℃の温度で2週間置き、アルコール発酵させます。天然酵母によって糖分がアルコールと二酸化炭素に変化し、マストがワインになります。メゾン マムでは異なるクリュやブドウの品種が混合しないよう、細心の注意を払っています。実際のブレンド工程まで、それぞれのテロワールの特色を保っておきたいからです。メゾンでは伝統的に、マロラクティック発酵と呼ばれる二次発酵を必ず行ってきました。これはリンゴ酸が乳酸に変化する自然の工程で、ワインの酸味が抑えられ、まろやかな味になります。この二次発酵は、シャンパーニュ アペラシオン規定では義務付けられていない任意のプロセスです。

リンゴ酸から乳酸への発酵は、メゾン マムのシャンパーニュのスタイルを特徴付ける過程で、フレッシュさと快活さを保ちつつ、味をまろやかにします。

2.不純物除去

発酵後、ワインを別の樽に移し、味わいを変えてしまう可能性がある残りの酵母や固形物を除去します。除去後のワインは、まだ発泡性がなく「スティルワイン」と呼ばれます。

3.ブレンド

ブレンドでは、さまざまなブドウ品種や産地のスティルワインを組み合わせることにより、メゾン マムのスタイルにふさわしい一貫した高品質のシャンパーニュを生み出します。この繊細な技術こそが、シャンパーニュ メゾン、そしてセラーマスターの技術の証です。ブレンドの段階に至るまでには、毎年、シェフ ド カーヴとワイン作りのスペシャリストのチームが、約2,000ものサンプルを試飲し、特徴を記して覚えこむという作業を繰り返します。年によっては、77ものクリュのワインがマム コルドン ルージュのブレンドに配合されます。

メゾン マムのシャンパーニュの深い味わいとフレッシュさが年月を経ても継続するよう、リザーブワインも慎重を期して保管されています。これらのワインは、収穫が異なる年によるワインの味の違いを和らげるのに役立ちます。特に優れた作柄に恵まれた年には、セラーマスターがヴィンテージ シャンパーニュを造る判断をすることがあります。

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セラーの中で

1.瓶内発酵

メゾン マムのセラーの奥深くで、スティルワインがシャンパーニュに変化していきます。リキュール ド ティラージュによって第二次アルコール発酵が始まります。温度は11℃に保たれ、一か月のうちに次第に気泡が発生し、発泡性ワインとなります。アルコール度数も11%から12%へと上昇します。この発酵過程の質の高さが、メゾン マムのシャンパーニュならではのきめ細かい発泡と、フレッシュで深みのある味わいをもたらします。気泡が発生するにつれ瓶内の圧力が高まり、最高6バールに達します。

2.熟成

ボトルはメゾン マムのセラーで横向きに貯蔵されます。

70年もの年月を費やし、白亜質の土壌を手作業で掘って造られたセラーの回廊は、全長25kmにも及びます。

今日現在、セラーにはおよそ2,500万本のボトルが貯蔵されています。

月日を経るうちに、ワインの味わいは深みを増し、複雑なアロマが加わります。この熟成過程において、瓶底には酵母の作用でオリが溜まっていきます。シャンパーニュがこのオリと接触することでさらに芳醇な味わいが生まれ、独特の風味が加わるのです。

メゾン マムのシャンパーニュは、規定よりも長い熟成期間を経ることで、より成熟したシャンパーニュを完成させます。つまり、マム コルドン ルージュでは1年半ではなく2年半、ヴィンテージ シャンパーニュでは3年ではなく5年近くの熟成期間が必要なのです。これもまたメゾン マム クオリティーです。

3.ドサージュ

サトウキビからできた砂糖と代々受け継いできたメゾン マムのシャンパーニュで作ったドサージュ リキュールをワインに添加します。

このドサージュ リキュールにはさまざまなレシピがありますが、それぞれの配合を知るのはセラーマスターのみであり、メゾン独自の技術のかなめです。添加される砂糖の割合によって、完成するシャンパーニュが、ブリュット(辛口)、エキストラ ブリュット、セック、ドゥミセックのいずれかになるかが決まります。

メゾン マムで使用するリキュールは、他社に比べて辛口です。一般的にブリュットに加えるドサージュは12gですが、ブレンドの繊細さを完璧に引き出すよう、同社では6~9gと少なめに配合しています。

セラーマスターは、リキュールがシャンパーニュと十分になじむよう、すべてのシャンパーニュが出荷前に安定した状態であることにこだわります。

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シャンパーニュのボトルサイズ

ボトルサイズの名称は、20世紀初頭にシャンパーニュメゾンで使用されていたものが今も使われています。小さいものから順に以下の通りです。

  • クオーターボトル = 国によって異なり、187mlまたは200ml
  • ボトル = 750ml
  • マグナム = 1.5L
  • ジェロボアム = 3L(イスラエルを創始し、初代王となった人物の名前)
  • マチュザレム = 6L (ノアの祖父の名前)
  • サルマナザール = 9L(アッシリア王の名前)
  • バルサザール = 12L (バビロンの摂政の名前)
  • ネブカドネザル = 15L (バビロンの国王の名前)
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専門技術と品質

メゾン マムは1870年、瓶内発酵の研究を進めるための自社研究所を設立しました。高品質のシャンパーニュを提供するべく、常に専門知識を深めています。

「Only the Best~最高のシャンパーニュだけを~」 が、ジョルジュ・エルマン・マムの座右の銘でした。

この目標に向けて、メゾン マムではINRA(フランス農耕学研究所)やCNRS(フランス国立化学研究センター)、フランス気象庁といったフランスの科学研究機関と協力し、新製法を開発してきました。その多くは特許によって保護されています。

メゾン マムの研究者は、シャンパーニュ生産におけるテロワールの重要性について研究してきました。いかに悪天候を克服してブドウ品質を向上させるかなど、最高の品質のために努力を惜しみません。メゾンの品質管理システムは、ISO 9001の認証も受けています。

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